製造工程

製造工程

スーパーに並ぶ漬物は、どのようにつくられているのでしょうか。

漬物づくりの基本は「漬かる」という現象にあります。野菜が塩などに触れると、浸透圧の働きで水分が引き出され、そこに塩や調味料がしみ込んでいく。このシンプルな原理を、鮮度管理・温度管理・衛生管理の技術で支えているのが、現在の漬物工場です。まずは、いちばん身近な浅漬けを例に、工場での漬物づくりを見てみましょう。

製造工程

●浅漬けができるまで

  1. 原料野菜の受け入れ・選別 — 産地から届いた野菜の鮮度・傷み・異物をチェックし、良いものだけを選びます
  2. 洗浄・殺菌 — 流水で土や汚れを落とし、殺菌液で野菜を殺菌します。安全を支えるもっとも重要な工程のひとつです
  3. カット・塩漬け — 食べやすい大きさに切り、冷蔵庫内で低温のまま塩漬けにします
  4. 調味 — 調味液を加えて味をととのえます
  5. 計量・包装 — 計量して袋に詰め、密封します
  6. 金属検出 — 金属検出機で異物がないことを確認します
  7. 冷蔵保管・出荷 — 完成後も低温のまま保管し、保冷して出荷します

畑から店頭まで低温をつなぐことで、野菜の色と香り、シャキッとした歯ざわりを保っています。パリッとした浅漬けのおいしさは、この「低温リレー」に支えられているのです。

●漬物によって工程はさまざま

漬物の製造工程は、大きく2つのタイプに分かれます。分かれ目は、袋に詰めたあとに加熱殺菌をするかどうかです。

加熱殺菌をしない漬物(浅漬け・キムチ・梅干し・奈良漬けなど)

浅漬けやキムチは、上でご紹介したように低温管理と洗浄・殺菌の徹底で安全性を保ち、フレッシュな風味のまま出荷されます。梅干しは酸と塩分、奈良漬けは酒粕由来のアルコールの働きで菌が増えにくいため、加熱せずにおいしさを保てます。

加熱殺菌をする漬物(福神漬けなどの調味漬け・たくあん漬け・味噌漬けなど)

袋詰めしたあとに加熱殺菌を行うことで、常温でも日持ちするようにつくられています。

●安全・安心を支える衛生管理

全国の漬物工場では、HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた衛生管理が行われています。危害が起こりそうな工程をあらかじめ特定し、「洗浄・殺菌」「金属検出」「加熱殺菌」などの重要ポイントを毎日確認・記録する仕組みです。

加熱殺菌する漬物では中心温度75℃・1分間以上の加熱を基本とするなど、科学的な基準にもとづいた管理が行われています。全漬連でも、手引書の発行や講習会を通じて、会員企業の衛生管理を支援しています。

詳しくは「HACCP導入支援」のページへ