漬物の種類

漬物の種類

漬物は、何に漬けるかによってさまざまな種類に分けられます。塩、ぬか、酒粕、味噌、醤油、酢、麹。同じ野菜でも漬け床が変われば、味も香りもまったく別のものになります。

また、つくり方に注目すると、乳酸菌などの微生物の働きを生かした「発酵漬物」と、発酵させずに調味液で味をととのえた漬物の2つのタイプがあります。ここでは、日本の食卓でおなじみの漬物を、漬け床ごとにご紹介します。

●塩漬け

もっとも基本となる漬物です。塩の浸透圧で野菜の水分が引き出され、野菜の組織に塩がしみ込むことで「漬かった」状態になります。白菜漬けや野沢菜漬けなどの浅漬け・菜漬けが代表で、野菜そのものの風味と歯ざわりを楽しむ漬物です。

梅を塩で漬けた梅漬け、それを干した梅干しも塩漬けの仲間です。現在の塩漬けは健康への配慮から低塩化が進んでおり、浅漬けで塩分2〜3%程度と、素材の味を生かした仕上がりが主流になっています。

●糠漬け(ぬか漬け)

米ぬかに塩などを加えた「ぬか床」に野菜を漬け込んだものです。ぬか床の乳酸菌や酵母の働きで、独特の酸味と深い風味が生まれます。代表格は、干したり塩で水分を抜いたりした大根をぬかで漬け込むたくあん漬け。家庭のぬか床でつくるきゅうりやなすのぬか味噌漬けも、昔から親しまれてきた発酵漬物です。

ぬかに含まれるビタミンB1が野菜に移るのも、ぬか漬けならではの特長です。

●粕漬け

酒粕に野菜を漬け込んだものです。代表は奈良漬け。塩漬けにしたしろうりなどを、熟成させた酒粕に繰り返し漬け替えることで、酒粕の糖分とうまみが野菜にしみ込み、あめ色の芳醇な漬物に仕上がります。

刻んだわさびの茎や根を酒粕と練り合わせたわさび漬け、野菜と数の子などを酒粕に練り込んだ山海漬けも粕漬けの仲間です。

●味噌漬け

味噌、または味噌に砂糖やみりんなどを加えた漬け床に野菜を漬け込んだものです。大根、きゅうり、ごぼうなどの根菜がよく合い、味噌の香りとコクが野菜にしみ込んだ、ご飯によく合う漬物です。

●醤油漬け

醤油をベースにした調味液に漬け込んだものです。大根・なす・れんこんなど7種の野菜を刻んで漬け込む福神漬け、パリッとした歯ざわりの胡瓜醤油漬け、しろうりに唐辛子を詰めた鉄砲漬けなどが代表です。カレーライスに福神漬けが添えられるようになったのは、船の食堂でインド料理のチャツネの代わりに使われたのが始まりといわれています。

●酢漬け

食酢や梅酢に漬け込んだものです。らっきょう漬けや、お寿司に添えられる甘酢しょうが(ガリ)が代表格。酢の酸味には食欲を引き立てる働きがあり、さっぱりとした後口が特長です。らっきょうは食物繊維が豊富なことでも知られています。

●麹漬け

米麹、または麹に砂糖などを加えた漬け床に漬け込んだものです。代表は、東京名物のべったら漬け。塩漬けして水分を抜いた大根を麹床に漬けたもので、麹の自然な甘さとみずみずしい歯ざわりが人気です。北陸のかぶら寿司のように、麹床に野菜と魚を一緒に漬け込む、ごちそうとしての麹漬けもあります。