歴史ある野菜日野菜
日野菜の由来は、蒲生家の居城、音羽城の付近の爺父渓(やぶそ)(現在の日野町鎌掛、 西大路の山林)に自生していたものを蒲生氏郷から四代前にあたる蒲生貞秀が爺父渓にあ
る観音堂に参詣したおりに、見つけ持ち帰り漬物にしたところ、色は桜の花のように美しく、風 味が良いことから、この漬物を京都の公家に献上し、公家はさらにこれをのちの後柏原天皇
に献上し、天皇はこれを大変喜ばれ、その公家を通じ和歌が一首、貞秀公の元へ送られて きました。
「近江なる 檜物の里の桜漬け これや小春の しるしなるらむ」
これ以来、日野菜の漬物を「桜漬」の名で親しまれるようになったと言われています。
その後、日野町の吉村源衛という種子商が明治から大正にかけて親子3代に渡り改良を加えて現在のような、細長い日野菜にしたといわれています。
日野菜の特徴は、細長い姿と、根の上部が紅紫色で下の部分の白色です。葉も濃い紅紫色で、大変美し野菜です。
日野町の日野菜は、紅紫色と白の色の分け目がはっきりしており、根の部分が細く長く色あざやかです。他の場所で作ると、色の分け目がはっきりしていなかったり、太く短いものになってしまうそうです。
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